【ニシノアキヒロ】という国

どうも、宮城です。

今日は、キングコング西野さんについてのお話をしていきたいと思います。

なぜ、急に西野さんの話なのか。

過去の記事やツイッターでも、西野さんの企画について書いているので
そこを見ていただいている人には、あまり違和感はないかもしれません。

ただし、今回は企画の紹介ではありません。

きっかけは、1つのツイートでした・・・

ひとり言のようにつぶやいたものに、西野さんが反応をしてきました。

たまに僕のツイートを西野さんがリツイートをしていただくので、
反応してくれたこと自体には全然驚かなかったのですが、

気になったのは

「 ギャハハハ(^-^) 」

という反応です。

 

これは、

「コイツ、面白いこと言うな〜」というような好意的な意味なのか、
「変なヤツ」というある意味、小バカにしているのか、

意図が読み取れなかったため、
(個人的には、小バカにされた感じの印象を受けましたが、、、)

僕の発言の真意を書こうと思ったわけです。
真意を理解されず、小バカにされたままだと嫌ですからね笑

ちなみにこれから書く内容は、今後、個人でビジネスを行っていく際に
他から抜きん出るために必要な考え方だと僕は思っているので、

自分でビジネスをしている人
自分でビジネスをしようと思っている人

も読んでおくといいんじゃないかと思います。

ちなみに、この考え方を思いついた時に何人かに話をしたのですが、

個人でビジネスをしていて、年収1000万以上ある人に

「これおもしろいね!」

って好意的な反応をもらったので、役には立つと思ってます。

そして、金額の多寡が、その人の価値とは決して思っていないですが、
個人のビジネスであまり成果が出ていない人にこの話をしたときには
「ちょっとよくわからないや」という反応をされたので、

説明がわかりにくい場合は、質問してくれればいいですが、

難しいな、抽象的すぎるな、と思う場合は
がんばって理解してみるのもいいんじゃないかなと思います。

では、本題にいきましょう。

まず、西野さんの最近の活動をいくつかあげていきましょう。

・キングコングでの漫才
・2000人規模の独演会開催
・絵本制作
・絵本制作のためのクラウドファンディング企画
・CDジャケットデザイン
・テイラーバートンという舞台の脚本、演出、出演
・おとぎ町ビエンナーレという個展開催
・サーカスという大人のための学校の発案者

などなど、多岐にわたる活動をしています。

ここで
「芸人のくせに」絵本なんて書いてとか、一般的にみて「芸人」
という職業の定義の外にある活動をすると批判されることがありますし、

なんでこんなにいろいろなことをやってるんだと
思われたりすることがあるようです。

ここで、「あるようです」と書いたのには当然理由があって、
僕としては、その指摘に対してあまり実感がわかないからです。

例えば、

ワンピースが好きな人がドランゴンボールを読んで批判されるでしょうか。

されませんよね。

きっと「漫画が好きなんだな」と思われて終わりです。

ここが非常に重要なポイントで、

ワンピースが好き、ドラゴンボールが好きというのは、
「漫画好き」で括ることができます。
(抽象度という言葉を知っている人は、抽象度で考えてください)

視野が狭いか、極端な専門性を身につけた場合は、
個別具体的に物事をみるようになってしまうため、
この「括る」ということができなくなってしまうことがあります。

その結果、
「こうあるべき」という考えが強く固定され、「芸人のくせに」
という発言が生まれてくるんじゃないかと、

そう僕は考えています。

【ニシノアキヒロ】という国

ここで、タイトルの【ニシノアキヒロ】という国について
お話していきましょう。

僕が、西野さんの活動が一貫しているように見える理由になります。

「なんで芸人のくせにいろいろなことをやってるんだ」
という批判。

これは

「芸人」という国に「ニシノアキヒロ」という国民がいるという

考えがあるから生まれる発想です。

もちろん、比喩として使ってるので、批判してる人が文字通りそう考えてる
わけではないですよ。

これを読んでるあなたも、少なからず
「日本人はこういう人間だ」
「中国人はこういう人間だ」
という思い込みがあるはずです。

これは、比較をすること、枠組みを作ることでしか
物事を区別できない脳の仕組みを考えると仕方のないことです。

もちろん、僕にもあります。

たとえば、「店員はこうあるべき」という
枠組みを持っていて、そこから外れた行動をすると

「ちょっと、態度わるいなー」

と思うことなどが。

だから、西野さんの多岐にわたる活動を批判している人
(内容ではなく、活動自体をね)は

西野さんを、芸人国の非国民だと思ってるわけです。

そりゃー非国民ですから、批判されちゃいますよね。苦笑

逆に、

芸人なのに、いろいろなことをやってすごいなー
と思っている人は

「国外に出て、活動をするなんてすごいな」と思ってるわけです。

留学をする人に「すごいね」って言ったり、
帰国子女をすごい人だと思ってしまうような感覚に近いですかね。

一方、僕は西野さんの活動を【ニシノアキヒロ】という国として
見ているわけです。(ニシノ国とでもしましょうか。笑)

「面白いこと」「新しいこと」をニシノ国の憲法として、

・キングコングでの漫才
・独演会
・絵本制作

こういった活動を「都市」として考えます。

日本も「東京」「京都」「大阪」など都市ごとに特色はあるけど、
同じ日本ですよね。その特色に対して批判をすることもありません。

僕はそういう視点で西野さんの活動をみているので、
いろんなところに手を出していたとしても、一貫して見えるのです。

ここまでが、僕が西野さんの活動が一貫して見えるという
理由についてのお話でした。

ここからは、少しビジネス寄りの話になります。
興味のある人は引き続きお付き合いください。

ニシノ国の外にいる人々、つまり西野さんに興味がなかった人が
ニシノ国に興味を持つきっかけは人それぞれです。

漫才をきっかけに興味を持つ人もいれば、
絵本をきっかけに興味を持つ人もいる。

外国の人が
京都から日本に興味を持ったり、
アニメから興味を持ったり、
日本酒から興味を持ったり

入り口はひとそれぞれなのと同じです。

価値観が多様化しつつも、遠くの人と簡単につながれるため、
コミュニティが閉鎖的になりやすい現代では、

・閉鎖的なコミュニティ内で圧倒的な人気を得る
・広い範囲に移動できる力を身につける

このどちらかの力がないと、個人のビジネスで
長期的に成功することは難しいと思っています。

西野さんは、意識的か無意識的かはわかりませんが、
後者の選択をしているわけです。

そして、僕がオススメするのも後者の方です。

圧倒的な人気を得ることを狙うなんて、それこそ
人生をかけた博打みたいなもので、

「私には、これしかないんだ」という強い意志と覚悟が
ないならオススメできません。

なので、後者の

「広い範囲に移動できる力を身につける」が
圧倒的にオススメなのですが、

移動できる力を得るためには、自分の得意な分野の他に
さまざまな分野に興味を持つことが重要です。

これはイメージできますよね。

そして、さらに重要なのが、
「移動させる」力です。

この移動させる力がないと、

多岐にわたる活動が独立している状態のままになります。
昔の日本のように、国になっていない状態です。

国になっていないと、何が問題なのか。
それは人の移動が起こりにくいことが問題なのです。

西野さんの活動でいうと、

キングコングの漫才が好きな人は、西野さんの描く「絵本」や
「サーカス」という企画には興味がない。

西野さんの絵本が好きな人は「漫才」や「独演会」に興味がない。

こんな状態になります。

それでは、最終的に大きな範囲に影響を及ぼすことができません。
全てが局地戦になるわけです。

負ければ終わりだし、
そこで勝っても、何の発展性もありません。

そんな状況にならないために
「移動させる力」が必要になるのです。

漫才で興味を持ってくれた人を、絵本にも興味を持ってもらうようにする。
絵本に興味を持ってくれた人を、漫才に興味を持ってもらえるようにする。

こういう「移動させる」ことを意識して活動することが、
これからのビジネスではとても重要なポイントになってきます。

どうすればいいのか、興味がある人は少し考えてみるといいと思います。

「アップル」とか「ディズニー」みたいなブランド力のある会社を
見てみるといいと思いますよ。

ちょっと長くなりすぎたので、ここまでにします。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

6件のコメント

  • 西野ファン

    芸人で言うと笑いの才能で勝負するか、手広い活動で使い勝手のいい芸人で評価されるか…の違いですかね。ビジネスならまったく虎太郎さんの言うとおり当てはまると思います。コングロマリッドの一言で説明できます。でも西野さんは芸人ですよ。西野さんがこの文章を理解できるとは思いませんが、暗に才能ナシと侮辱してるに等しいです。

    • Kotamiya3846

      コメントありがとうございます。
      “芸人で言うと笑いの才能で勝負するか、手広い活動で使い勝手のいい芸人で評価されるか…の違いですかね。”
      僕はそういう風には考えておりません。

      そもそも「お笑い」っていう定義自体が人それぞれ解釈が変わる曖昧なものだと思うんです。
      僕にとっては、「人を笑顔にすること」「人を喜ばせること」も「お笑い」なんです。

      その人にとって解釈が変わることを、受けての思考の枠組みの中で評価されてしまうと、
      意図しない結果を生むと思うんです。
      (まあ、どうしてもそこから抜け出せないジレンマはありますが)

      僕の思考の枠組みの中で考えた時
      (もちろん、西野さんのいろんなインタビューや発言をみて、できるだけ客観性を持とうと意識はしました)

      「漫才」や「独演会」だけを芸人としての活動として考えてないだろうなという印象を受けたので、
      こういう文章を書かせていただきました。

      そして、「使い勝手がいい」というのは、全く逆で、
      自分の世界を切り開いていかなきゃいけないので、大変な場所に身を置いてると思ってますよ。

      • 西野ファン

        正直、承認されて返答までいただけるとは… ありがとうございます。
        虎太郎さんのイメージする「お笑い」と私がイメージする「お笑い」ここに共通認識がないと議論は平行線ですね。ある言葉や現象を「世間はこう思ってるけど自分はこう思う」ってやっちゃうとなんでもありになってしまいます。西野さんがよく使うテクニックですね。議論を展開する言葉と言う「部品」を個人の解釈にまかせるとまず議論になりません。でもこういう風に西野さんを通して議論ができるのはとても有意義です。西野さんも虎太郎さんくらいの知恵と精神性があればもっと活躍できると思うのですが…

        • Kotamiya3846

          西野さんは、わざと反論が生まれやすいようにやってるはずです。
          その方が多くの人に届くと思うっておっしゃってましたから。

          “「世間はこう思ってるけど自分はこう思う」”
          これが僕が西野さんの活動は自ら大変な場所に身を置いている
          という理由です。

          この認識を変える過程は、多くの批判や意見と戦わなきゃいけないので、
          すごく大変だと思うんです。

          僕が「国」という言葉で西野さんの活動を説明したのはここに理由があって、
          「国」というのは、他と違う独立した文化を持つ場所だと思うんです。

          つまり、西野さんの活動全体を通して、
          【ニシノアキヒロ】という文化や世界観を見せていかないと
          多くの人を巻き込むまでには至らないのかなと。

          そういう意味では、先ほどおっしゃってた、
          「コングロマリッド」とも少し違う概念だと僕は思ってます。

          コングロマリッドは、どちらかというと、
          形としてのブランドや、スケールメリットを活かすための考え方だと思っているので。

  • 西野ファン

    西野さんを企業ではなく国に例えるのはおもしろいですね。
    では私も「国」で西野さんを考察してみます。貿易ではたとえ自前ですべての物がまかなえるとしても、一番収益のある貿易品に力を最大限いれて二番手以降の物は他国から輸入したほうが国の利益は最大となります(超単純化ですけど…)西野さんならまずは一番の売りはなにかを確定させなくてはなりません。(漫才なのか絵本なのかギターなのか…)二番手以降のチケットの手売りや集客の告知やツィッター中毒なんかは他の国(チケピや広告会社)にまかせればいいんです。(たとえ西野さんが自分ですべて出来るにしても)その時間は漫才や作画に充てればいい。チケットの手売りはどれだけ西野さんの時間を奪ってるのか…計り知れない損失だと思います。

    西野国はまだ特産品のない新興国見たいなものです。あるいはかつての勢いのない国力の落ちたアルゼンチンみたいな国です。ただこれから大きな国になる予感はしますし、確かに行動はドキドキさせられます。

    10年は西野さんを見ておりますが、そろそろ「結果」が求められる所です。
    おそらくは西野さんが見ていると信じて駄文を連ね失礼しました。

    • Kotamiya3846

      ご意見ありがとうございます。興味深い考察ですね。

      少し反論というか、僕の意見を言わせてください。
      僕は、西野さんを「国」に例えと同時に、活動を「都市」と定義しました。
      つまり、他とつながるための商品ではなく、興味を持ってもらう文化として捉えてるのです。

      一番の売りを決めるということは、一見重要で有効なように思えるのですが、
      それは、既存の枠組みで勝負をしなければならないという大きな爆弾を抱えることにもなるのです。

      例えば、「京都」は具体的な商品で世界に通用する売りがあるわけではないですよね?
      でも、「京都」という文化に惹かれて海外から人がやってきます。

      なので、他者に受け入れられやすい売りを決めるよりも、興味深い文化を作ることが重要だと僕は考えています。
      (もちろん、芸を磨き続けることは大前提です)

      そして、「国」には「都市」の他にも市や町がありますよね。

      収益という観点で考えると、「都市」以外は負の要素に見られがちですが、
      都市以外の存在によって、国の文化に多様性や深みを与えてますよね。

      その観点で考えると、効率を無視した手売りなどは、文化形成における重要なポイント
      になってると僕は思うんです。

      僕、個人的に西野さんに必要だと思うのは、すべての活動を包括する思想(記事でいうと憲法)を
      もっと広めることなんじゃないかなと思ったりもしています。

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