こんばんは、宮城です。
よくビジネスや作業は最適化させた方がいい。効率化させたほうが良いと言いますが。
実は、最適化は劣化の始まりなんです。
これは人生についても同じことが言えるので、
今日は、そのことについて話させていただきたいと思います。
最初に言っておきます。
今日は長いですw
いつも以上に長いです。
なので、PDFとepub版も用意しました。
じっくり読みたい人は
こちらから
PDF
→http://kota3846.jp/ts/saitekika
epbu
→http://kota3846.jp/ts/0109sai
では、早速本題です。
まずは、最適化とは何か。
最適化とは、無駄を削ぎ落として最も適した状態にすること。
読んで字のごとくですよね。
別の言い方で説明するなら
自分の持っている情報の中からコンテキスト(文脈・背景情報)などを排除し
重要な要素のみを抜き出すこと。
とも言えます。
そして、人を含め生物は常に最適化を繰り返しながら歴史を繰り返しています。
そして環境に適用できない種は滅んでいく。ダーウィンの進化論の一部を抜き出すとこんな感じになるんでしょうか。
では、なぜ環境に適用できなかった種は滅んでいくのに、最適化は劣化の始まりなのか?
繰り返しになりますが、最適化とは、
「無駄を削ぎ落として最も適した状態にすること」
「自分の持っている情報の中からコンテキスト(文脈・背景情報)などを排除し
重要な要素のみを抜き出すこと」
です。
じゃあ、誰にとって最適化なのか?
もちろん、僕であり、この文章を読んでいるあなた自身です。
先ほど、僕は
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そして、人を含め生物は常に最適化を繰り返しながら歴史を繰り返しています。
そして環境に適用できない種は滅んでいく。ダーウィンの進化論の一部を抜き出すとこんな感じになるんでしょうか。
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と説明をしました。
ダーウィンは自分の説を語るために、それこそ数千・数万の情報や思考を繰り返し、圧縮して進化論という「1」つの説にしました。
言ってみれば僕はその上澄みも上澄み、それこそ「0.001」くらいの情報を抜き出してダーウィンの進化論を語ったわけです。
実際に、ダーウィンの著書は『種の起源』を少し読んだことがあるだけで、あとはこれを書く前にWikipediaやネットで少し調べたくらいです。
つまりこの発言には厚みも深みも全くない。むしろ語る資格さえないのかもしれません。
でも、なぜかそれなりに語れてるような印象を与えることができるのです。
これが最適化の恐いところで、
何となくわかったつもりになってしまう。
そして、同時に読んだ相手にも何となく理解されてしまう。
たとえば、僕が恋愛テクニックについて、今までの経験から判断した最適化された考えを語ったとします。
(まあ、実際にそこまで経験も無いですし、具体的な恋愛テクニックを語ることは無いですが・・・)
僕の中で最適化された答え「1」を語ります。
そして読み手である、あなたがその内の「0.8」理解したとします。
もし、あなたが僕の意見が正しいと全面的に受け入れてしまったら。
あなたの恋愛テクニックの「1」が僕にとっての0.8のと同じになってしまうのです。
もちろん、今までが0.3とかであれば、成長したようには見えると思いますが、
上限が0.8で止まってしまうのです。
これが仕事や人間関係など、人生のさまざまな部分で同じようなことがおきたらどうなるでしょうか。どんどん最適化をすることによって先ほどの例と同じように
あなたの「1」が実は僕にとっての0.8になるようなことが全ての分野で起こるのです。
人生の質が総合力で決まるとするのであれば、
その総合力、別の言い方をするのであれば未来への可能性が最適化をすることによって、どんどん低下していくのです。
なんとなく伝わりましたか?
ここまでの説明がちょっと抽象的だったかもしれないので、
もっと具体的な例を出してみましょう。
たとえば、
この方法で月収100万円稼げます!というノウハウがあったとします。
そもそも100万円も稼げないのに、騙すつもりで月収100万を謳っているものは論外なのでここでは無視します。
そのノウハウの製作者は、自分が失敗や試行錯誤を繰り返してきた経験から重要だと思うところを抜き出してノウハウを作成します。
ダーウィンの話で説明したのと同じ、圧縮して「1」にする作業ですね。
そして、そのノウハウを販売します。
買った人は、
「よし、これで月収100万円稼ぐぞ!!」と気合を入れてノウハウを実践しますが、
多くの人はノウハウの上澄みしかすくえないので月収100万円という結果が出ないのです。
人によっては「50万円」、他の人は「1万円」しか稼げないかもしれません。
自分の中で「たぶん、こうだろう」と最適化をした行動を取っていることが原因です。
会社のマニュアルを新人に渡してその通りに行動するように指示をしてもミスが発生してしまうのも同じ理由です。
教科書や参考書の詰め込みによる、点数至上主義の教育はこの原因を生んでいるに元凶だと思っています。
みんな正解を探してしまう。
そして、勝手にこれが正解だと最適化してしまう。
これが劣化の始まりです。
どうでしょうか。さっきよりは伝わりましたか?
最適化が劣化の始まりなのはわかったとしても、
人は最適化をして生きていくもので、最適化することを止めることはできない。
じゃあ、どうすればいいのか?
解決策を提示することなく、
「最適化は劣化です。でも、生物は最適化をやめることはできません」
これで終わったら絶望しか残りませんよね笑
もちろん僕なりの解決策はあります。
ヒントは職人の師弟制度にあります。
現代の師弟制度がどうなっているか、詳しくは知りませんが、ドラマや映画など物語の世界に出てくる師匠は、弟子に細かいことは教えませんよね?
「勝手に盗め!」と。
師匠は背中で語り
弟子はそれを必死に盗む
するとどうなるのか。
弟子には最適化されていない情報が日々入ってきます。
それを見て学んで、試して修正する。
そんな繰り返しをすることで、弟子自らが最適化をしていきます。
最適化された情報の最適化。つまり劣化された情報ではなく、
自らがオリジナルの情報から最適化をしていく。
もちろんその過程は楽なものではないでしょう。
だけど、その結果、師弟制度を取り入れている伝統工芸は長く一流の物を作りつづけ生き残っているのです。
つまり、最適化した情報に触れるのではなく、なるべく一次情報、オリジナルの情報に触れるようにすること。
最適化されていないその情報に触れることで、自分の頭をフル活用して自分なりの答えを見つけるようになるのです。
僕の職業の1つであるコンサルタントで言えば、正解を教えるのではなく、自ら答えを見つけるための情報や多くの事例を見せる。そして思考を促す。
これが重要なことだと僕自身は思っています。
答えを教えて、短期的に結果が出たとしても、コンサル契約が終わった途端に効果が激減してしまいます。
もちろん全ての事象に関してオリジナルの情報に触れることができるわけではありませんし、時間や金銭的な制約ももちろんあります。
できる限り、オリジナルの情報に触れ続けていただきたいのですが、それが難しいこともあるでしょう。
その場合はどうすればいいのか?
それは
できるだけ異物を取り込むということです。
わかりやすく言えば、自分の知らない情報や自分の興味がない情報にも積極的に触れるということです。
たとえば、自己啓発書が好きで何冊、何十冊と読んでいる人が多くいます。
絶対にダメというわけではもちろんありませんが、同じようなジャンルを学び続けると、どんどんと最適化が加速されるのです。
本を読んでいると、自分の中で納得できることと、納得できないことが出てきますよね?
同じジャンルの本を読み続けると、納得出来る部分がどんどん強化され
「いろんな本に書いてあったし、これが正しいんだ」と勝手に判断してしまうのです。
たまにしか出てこないものや、自分が納得できないものは排除してしまう。
いろんな本の上澄みつまり「1」に満たない情報ばかりを掛け合わせることになるのです。
1未満の数字どうしをかけ算していくと、どんどん数字が少なくなっていくのは知ってますよね?
これが最適化の劣化です。
しかし、自分の知らない情報や興味のない情報。
つまり異物をどんどんと取り込んでいくと、最適化とリセットが繰り返されるわけです。
最適化した情報に異物が取り込まれ、最適化されていたものが崩される→そして、また最適化を始める
この繰り返しです。
そうすることで、誰かの最適化の最適化ではない、自分独自の最適化が生まれ続けるのです。
別の言い方をすれば「自分なりの真理」とでも言うのでしょうか。
これが自分らしい人生を生きる唯一の方法だと思います。
常に最適化とリセットを繰り返すから、
好きな物や好きな人のタイプなどはどんどんと変化していきます。
それでいいのです。
常に新しい自分にとって望むものを追求していくことが、人生を楽しく生きる方法だと思います。
最適化は劣化の始まり。
それを防ぐには自分なりの答えを探し続けるしかない。そのために効果的なのは、
・最適化されてないオリジナルな情報に触れる。
・常に異物を取り込むようにする
この2つです。自分なりにこの投稿を読んで思ったことなどを考えてくれると、自分なりの真理に近づきます。
今日は以上です。
僕の投稿もできるだけ消化の悪いような異物になるように書いています。
自己啓発書を読んで、自己啓発書に書いてあるような内容を投稿しても異物にはならないし、
マーケティングに関する本を読んで、マーケティングを語っても異物にはなりません。
音楽を聴いて、ビジネスについて考える。
ビジネスから恋愛を考える。
そういう一見別のものから異物を生み出していきます。
僕は今回の投稿を書くきっかけになったのは、ミュージシャンの対談記事です。
その記事はこちら
http://realsound.jp/2015/01/post-2186.html
この記事を今朝読んで、そこから思考を広げてこの投稿になりました。
僕も最適化とリセットを続けているので、考えている内容は常に変わります。
この投稿も、書いている当日、自分が正しいと思っていることを書いているだけです。
明日には変わっているかもしれないし、人の意見を聞いて変わるかもしれない。
だから、どんどん感想や質問、反論を含めて意見をくれると嬉しいです。
info@kota3846.jpにメールをくれるか、
下のコメントフォームにぜひコメントをください。
これからもできる限り読みやすく、あなたにとって異物となるような投稿を続けていきたいと思います。
自分の知的好奇心も、あなたの知的好奇心も揺さぶり続けたい。そして好奇心を掻き立てる企画をどんどん考えていきます。
「昔の自分みたいな人を救いたい」とか
「できる限り多くの人を幸せにしたい」のような人に偉そうに語れる、夢や目標なんて僕にはありません。
いろんな異物と出会って、興奮して生きていきたい。
「これやばくない?」って興奮してニヤけるような毎日を過ごしたい。ただそれだけです。
しいて言うなら、僕を好きでいてくれる人、このブログを読んでくれる人にとっての「近所の兄ちゃん」「親戚の兄ちゃん」でいたい。
自分の知らない世界を見せてくれる存在で、成長と共に少しづつ別の道を歩いていく。
そんな存在でいいのかなと思ってます。
去る者は追いませんが、そばにいてくれる間はよろしくお願いします。笑